インストールは慎重に
9/17にリリースされたEmacs 25.1を遅まきながらインストールしました。
当時は新生日刊Emacs構築に忙しくてなかなか試せませんでした。
Emacsのように根幹に関わるソフトウェアのメジャーアップデートはすぐにはしない方がいいです。
なぜなら、自分の設定がエラーを引き起こしたり、外部パッケージが未対応であったり、
パッケージの非互換な変更で躓くことがあるからです。
仕事中にEmacsがエラーを起こしたために仕事が停滞したら一大事で、
「Emacsのエラーのせいで納期に遅れた」なんて言い訳は通りません。
くれぐれもEmacsのアップデートは時間のあるときに慎重に行ってください。
いや、むしろ時間を捻出して行ってください。
コンパイル・インストール
コンパイルはEmacs 25.1の目玉機能を有効にしました。
- --with-xwidgets (Emacsの中でGUIなブラウザが動くんだぜ!!)
- --with-modules (C言語で書かれたEmacs Lisp関数をユーザ側が定義できる!!)
なお、僕の環境(Debian GNU/Linux)では、 libgtk-3-devとlibwebkitgtk-3.0-devをインストールする必要がありました。
$ cd /tmp $ wget -O- http://ftp.gnu.org/gnu/emacs/emacs-25.1.tar.xz | tar xJvf - $ cd emacs-25.1 $ sudo apt install libgtk-3-dev libwebkitgtk-3.0-dev $ ./configure --disable-largefile --with-x-toolkit=gtk3 \ --without-toolkit-scroll-bars --without-xaw3d --without-xim \ --without-compress-install --with-sound=no --without-pop \ --without-xpm --without-tiff --without-rsvg --without-gconf \ --without-gsettings --without-selinux --without-gpm \ --without-makeinfo --with-x --with-modules --with-xwidgets && time make $ sudo make install
結果
僕はたくさんの設定をinit.elに加えていますが、とりあえず問題なくEmacs 25.1は立ち上がりました。
まだ試用段階のためおいおい検証していきます。
XWidgetを試す
Webブラウザ on EmacsといわれるXWidgetを真っ先に試しました。
M-x xwidget-webkit-browse-url でURLを開きます。
Emacsのバッファの中でブラウザが動いていますっ!!
スクロールはSPCとS-SPCで行ないます。
リンクをマウスでクリックすることもできますが、そのままではフォームに文字列を入力することはできません。
xwidgeteパッケージをインストールすると入力できるようになります。
Web制作中において、パッとプレビューするのにはいいかもしれませんが、
正直なところ、日常的なブラウジングにおいては実用的とは思えませんでした。
KeySnailなどで使いやすく拡張したFirefoxの方が使い勝手がいいです。
プログラミング言語のリファレンスマニュアルを見るのならばEWWで事足りますし。
まだまだ出来立てホヤホヤなのでこれからが楽しみです。
現時点でもxwidget-webkit-execute-script関数でJavaScriptを送信できますので、
将来的には使いやすく改良できそうです。
Fig1: M-x xwidget-webkit-browse-url http://www.gnu.org/software/emacs/
本日もお読みいただき、ありがとうございました。参考になれば嬉しいです。