昨日は標準の編集コマンドたちが便利になったことを紹介 しましたが、
今日は標準のパッケージの成長ぶりを紹介します。

まあ昨日の続きということで。

概要

  • cua-modeの矩形編集が独立して使える!
  • diredでファイル名のみ表示できるようになった!
  • M-:でeldocが使える!
  • icomplete-modeがido/iswitchbっぽくなった!
  • iswitchbがobsoleteに…
  • シンボルisearch
  • 後方置換

cua-modeの矩形編集が独立して使える!

昨日C-x SPC (rectangle-mark-mode)
というコマンドが加わったことを紹介しましたが、
cua.el の方も負けていません。

M-x cua-rectangle-mark-mode が使えるようになりました。

cua-mode の矩形編集はもともと強力ですが、
以前は M-x cua-selection-mode からしか使えませんでしたし、
これでもcua-modeの(Emacs的に)変則的な影響が出ました。

M-x cua-rectangle-mark-modeを使えばcua-modeのクセもなくなります。

独立して使えるようになったのは大きいですね。

cua-modeに嫌悪感を持つ人でも、役立ちます。

C-x SPCも同じような機能ですが、こちらに置き換えてもいいです。

(global-set-key (kbd "C-x SPC") 'cua-rectangle-mark-mode)

他のパッケージとバッティングしやすいので僕はアンチCUAです。

diredでファイル名のみ表示できるようになった!

M-x dired-hide-details-modedired-details.el と同様に
diredでファイル名のみ表示するマイナーモードです。
これがあれば dired-details.el はもう必要ないでしょう。

dired-details.elと合わせるにはこう設定します。

(require 'dired)
(define-key dired-mode-map (kbd "(") 'dired-hide-details-mode)
(define-key dired-mode-map (kbd ")") 'dired-hide-details-mode)

M-:でeldocが使える!

(add-hook 'eval-expression-minibuffer-setup-hook 'eldoc-mode)

を設定すれば M-: でも eldoc が使えます。

eldoc-eval.el が提供していた機能が標準機能になりました。

icomplete-modeがido/iswitchbっぽくなった!

M-x icomplete-mode を使えば、 ido.el / iswitchb.el のようになります。

M-xやC-x C-fやC-x bで候補がミニバッファにずらずら出てきます。

ido/iswitchbとは異なり、C-s/C-rではなくC-,とC-.で選択します。

iswitchbがobsoleteに…

iswitchbがobsoleteになってしまいました…

ido/icompleteに完全に置き換わったということです。

かつてお世話になったパッケージがobsoleteになるのは悲しいものです。

シンボルisearch

M-s . (isearch-forward-symbol-at-point)
現在のシンボルを isearch します。

現在のシンボルを検索するパッケージはいろいろとありますが、
標準機能になったのは嬉しいですね。

後方置換

M-% (query-replace)C-M-% (query-replace-regexp)
による置換は普通はカーソル後が対象でした。

Emacs 24.4において M-- を前置すると、カーソル前が置換対象になります。

地味な豆知識でした。

本日もお読みいただき、ありがとうございました。参考になれば嬉しいです。