昨日に引き続き、Emacs 24.4の新機能のレビューです。
今日は編集コマンドの変更点についてです。
ハマりどころや目立った機能については昨日の記事 を見てください。
ついでに view-mode をカイゼンする拙作 viewer.el も
Emacs 24.4に対応させておきました。MELPAからどうぞ。
概要
- C-x C-i (indent-rigidly) がsmartrep風味に
- バッファ名がわかりやすくなった!
- 矩形regionが標準で使える!
- uniqコマンドみたいに重複行を削除する
- 進化したM-SPC
- どのレジスタに何が入ってるかを示してくれる!
- 最新情報をどうやって見るかって?
C-x C-i (indent-rigidly) がsmartrep風味に
C-uをつけないときのC-x C-i (indent-rigidly)の挙動が変わりました。
以前は1桁インデントしていたのですが、
Emacs 24.4では←、→、Shift+←、Shift+→で
インデントを制御できるようになりました。
←と→は1桁ずつ、Shift月ではtab stop単位となります。
smartrep的な挙動になったということです。
バッファ名がわかりやすくなった!
uniquify.elがデフォルトで有効になりました。
以前は別なディレクトリで同じファイル名を開くと
basename<2> というバッファ名になりましたが、
Emacs 24.4では basename<dirA>、basename<dirB> というふうになります。
以前は知らなければ便利さを亨受できなかったけれど、
デフォルトで有効になるのは嬉しいですね。
矩形regionが標準で使える!
C-x SPC (regctangle-mark-mode)が新しく加わりました。
regionを設定して、C-x SPCを押したら矩形を選択できます。
その後C-wやC-yで矩形をコピペできます。
これまでは cua-selection-mode を使う必要がありましたが、
これからは cua.el に頼ることはなくなります。
これで一気に使いやすくなりましたね!!
cua.elは他の設定とバッティングするのでおすすめできません。
uniqコマンドみたいに重複行を削除する
M-x delete-duplicate-lines が新設されました。
これはリージョン内の重複する行を削除します。
Unixコマンドのuniqとは違い、sortされている必要はありません。
==== hoge boke hoge fuga ==== ↓ M-x delete-duplicate-lines ==== hoge boke fuga ====
進化したM-SPC
M-x cycle-spacing は M-SPC (just-one-space) を賢くしたものです。
繰り返し実行することで
- 1スペース
- スペース削除
- 元のスペース
を切り替えてくれます。
よって快適にするためにはjust-one-spaceを置き換えるといいです。
(global-set-key (kbd "M-SPC") 'cycle-spacing)
どのレジスタに何が入ってるかを示してくれる!
Emacs 24.4では レジスタ も便利になりました。
C-x r s (copy-to-register) などnoレジスタに保存するコマンドha
どのレジスタに格納するかを選択する必要があります。
そのとき「このレジスタ使用済みだっけ…」って思うんですね。
そのためにわざわざ現在のコマンドをキャンセルして
M-x list-registers で見て再び元のコマンドを実行…
なんてやってたら日が暮れてしまいます。
そこで!
レジスタ入力待ちのときに、しばらくすると
レジスタの一覧が表示されます。
これにより、間違ってレジスタを上書きすることがかなくなります。
すごい嬉しい配慮ですね!
最新情報をどうやって見るかって?
どうやって最新機能を見られるかというと、*<f1> n* を使うんですよ。
とくに *C-u <f1> n*で24.4を選択すると、Emacs 24.4の新機能のみ表示してくれます。
今日は「Editing Changes in Emacs 24.4」について触れました。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。参考になれば嬉しいです。