昨日に引き続き、Emacs 24.4の新機能のレビューです。

今日は編集コマンドの変更点についてです。

ハマりどころや目立った機能については昨日の記事 を見てください。

ついでに view-mode をカイゼンする拙作 viewer.el
Emacs 24.4に対応させておきました。MELPAからどうぞ。

<2014-10-23 Thu> 標準パッケージの更新点も書きました

概要

  • C-x C-i (indent-rigidly) がsmartrep風味に
  • バッファ名がわかりやすくなった!
  • 矩形regionが標準で使える!
  • uniqコマンドみたいに重複行を削除する
  • 進化したM-SPC
  • どのレジスタに何が入ってるかを示してくれる!
  • 最新情報をどうやって見るかって?

C-x C-i (indent-rigidly) がsmartrep風味に

C-uをつけないときのC-x C-i (indent-rigidly)の挙動が変わりました。

以前は1桁インデントしていたのですが、
Emacs 24.4では←、→、Shift+←、Shift+→で
インデントを制御できるようになりました。

←と→は1桁ずつ、Shift月ではtab stop単位となります。

smartrep的な挙動になったということです。

バッファ名がわかりやすくなった!

uniquify.elがデフォルトで有効になりました。
以前は別なディレクトリで同じファイル名を開くと
basename<2> というバッファ名になりましたが、
Emacs 24.4では basename<dirA>、basename<dirB> というふうになります。

以前は知らなければ便利さを亨受できなかったけれど、
デフォルトで有効になるのは嬉しいですね。

矩形regionが標準で使える!

C-x SPC (regctangle-mark-mode)が新しく加わりました。

regionを設定して、C-x SPCを押したら矩形を選択できます。

その後C-wやC-yで矩形をコピペできます。

これまでは cua-selection-mode を使う必要がありましたが、
これからは cua.el に頼ることはなくなります。

これで一気に使いやすくなりましたね!!

cua.elは他の設定とバッティングするのでおすすめできません。

uniqコマンドみたいに重複行を削除する

M-x delete-duplicate-lines が新設されました。

これはリージョン内の重複する行を削除します。

Unixコマンドのuniqとは違い、sortされている必要はありません。

====
hoge
boke
hoge
fuga
====
↓ M-x delete-duplicate-lines
====
hoge
boke
fuga
====

進化したM-SPC

M-x cycle-spacingM-SPC (just-one-space) を賢くしたものです。

繰り返し実行することで

  • 1スペース
  • スペース削除
  • 元のスペース

を切り替えてくれます。

よって快適にするためにはjust-one-spaceを置き換えるといいです。

(global-set-key (kbd "M-SPC") 'cycle-spacing)

どのレジスタに何が入ってるかを示してくれる!

Emacs 24.4では レジスタ も便利になりました。

C-x r s (copy-to-register) などnoレジスタに保存するコマンドha
どのレジスタに格納するかを選択する必要があります。

そのとき「このレジスタ使用済みだっけ…」って思うんですね。

そのためにわざわざ現在のコマンドをキャンセルして
M-x list-registers で見て再び元のコマンドを実行…

なんてやってたら日が暮れてしまいます。

そこで!
レジスタ入力待ちのときに、しばらくすると
レジスタの一覧が表示されます。

これにより、間違ってレジスタを上書きすることがかなくなります。

すごい嬉しい配慮ですね!

最新情報をどうやって見るかって?

どうやって最新機能を見られるかというと、*<f1> n* を使うんですよ。

とくに *C-u <f1> n*で24.4を選択すると、Emacs 24.4の新機能のみ表示してくれます。

今日は「Editing Changes in Emacs 24.4」について触れました。

本日もお読みいただき、ありがとうございました。参考になれば嬉しいです。