mykie.el : 1つのキーに複数の機能を割り当てる記憶にやさしいキーバインド節約術

このパッケージは僕がずっと愛用していてお気に入りです。

当サイトの設定にもしばしば登場させたいので、ここで紹介しておきます。

Emacsには無数のコマンドがキーに割り当てられています。

しかし、自分の好きなコマンドをすべてキーに割り当てるには、
あまりにもキーの数が不足しています。

おまけに使用頻度の低いコマンドは忘れ去られてしまいます。

そこで、複数の機能を持つコマンドを定義して
キーに割り当てるのが現実的な答えとなります。

それを行うのが mykie.el です。

mykie.elは状況によって挙動を変化させるコマンドを定義します。

状況とは、

• C-uを押したとき
  
• 繰り返し起動したとき
  
• regionが設定されているとき
  
• 行頭
  
• 行末
  
• メジャーモード特定のとき
  
• カーソル位置がURLのとき
  
• ミニバッファのとき
  
• コメントカーソル位置のとき
  

などなどです。

様々な関数やマクロが用意されていますが
mykie:global-set-key を知っていればそれで十分です。

(mykie:global-set-key kbdによるキー表記
  キーワード 値
  キーワード 値
  ...)

mykie:global-set-keyは1つのキーを登録するマクロですが、
mykie:set-keys で、ひとまとめにキーを登録することもできます。

僕はmykie:global-set-keyを使っていますが、好みに応じて。

作者による日本語の解説があります。

http://sleepboy-zzz.blogspot.com/2013/12/emacsmykieel.html
http://sleepboy-zzz.blogspot.com/2014/02/mykieel-v021.html

(package-initialize)
(setq package-archives
      '(("gnu" . "http://elpa.gnu.org/packages/")
        ("melpa" . "http://melpa.org/packages/")
        ("org" . "http://orgmode.org/elpa/")))

M-x package-install mykie

M-x package-install package-utils (初めてアップグレードする場合のみ)
M-x package-utils-upgrade-by-name mykie

僕はウィンドウ構成を戻す winner.el を愛用していますが、
M-x winner-undo と M-x winner-redo は対になっているので、
C-qにまとめています。

また、org-modeで時間計測をしていますが、
M-x org-clock-out と M-x org-clock-goto は
いつでも使えるようにしたいので、まとめています。

mykieでC-uに対応するコマンドを実行するとき、
current-prefix-arg (C-uの情報)もそのまま渡ってしまいます。

これをリセットするには:C-u!を指定します。

org-clock-outはC-uを読んでしまうので、そうする必要があります。

作者さんのコメントを反映しました。
ありがとうございます。

(require 'mykie)
(mykie:global-set-key "C-q"
  :default winner-undo
  :C-u     winner-redo)
(global-unset-key (kbd "C-l"))
(mykie:global-set-key "C-l C-o"
  :default org-clock-goto
  :C-u! org-clock-out)

本サイト内の関連パッケージ

• org - Outline-based notes management and organizer
• selected - Keymap for when region is active